“縱”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
たて50.0%
たと14.7%
14.7%
ほしいまゝ8.8%
よし5.9%
はな2.9%
ほしい2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それ貴方あなたよこからたり、たてからたり、種々いろ/\にしてたのしみますのでございます。てかけなどとまをしますものは、うしたものでございますとさ。」
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
姫に手をかれたる我は、とらへられし小鳥に殊ならず。たとひ羽ばたきすとも、歌はでは叶はず。姫の歌はんといふは、わが知れる雙吟ヅエツトオなり。
しや其間に情僞じやうぎがあるとしても、相當の手續をさせるうちには、それを探ることも出來よう。兎に角子供を歸さうと、佐佐は考へた。
最後の一句 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
同時に又、泉先生のやうに、過去の讚美に熱狂したり、永井先生のやうに、追憶囘顧の文字に詠嘆をほしいまゝにする程抒情的でも無い。
想ふに授受が眞志屋と金澤氏との間に行はれた初には、よしや實に寓公たらぬまでも、眞志屋の名前人が立てられてゐたが、後に至つては特にこれを立つることをもちゐなかつたのではなからうか。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
マリウス敗れて此河岸に濳み、萬死を出で一生を得て、難を亞弗利加アフリカに避けしが、その翌年土を捲きて重ねて來るや、羅馬府を陷いれ、兵をはなちて殺戮さつりくせしむること五日間なりき。
遠くまなこを微茫の底に放つて、幾點の紅燈に夢の如く柔かなる空想をほしいまゝに醉はしめたるは、制服のぼたんを眞鍮と知りつゝも、黄金こがねと強ひたる時代である。
京に着ける夕 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)