“空気”のいろいろな読み方と例文
旧字:空氣
読み方割合
くうき89.8%
いき3.4%
かぜ3.4%
なか1.7%
アトモスフィヤー1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近所きんじょいえの二かいまどから、光子みつこさんのこえこえていた。そのませた、小娘こむすめらしいこえは、春先はるさきまち空気くうきたかひびけてこえていた。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ようやく書きあげると、彼は少し鼻をふくらませて空気いきを吸ったが、ふと何かバタで焼いたものらしい、美味うまそうな匂いがプーンとした。
軽い空気かぜに乗った蠅の空軍くうぐんは、さもわれがおに、遠慮会釈なく舞いこんで来て、老婆が視力の鈍い上に、太陽の光りに悩まされているのをいいことにして、この美味い御馳走の上に
芸妓は世間を広く知っていなければいけない。そして華やかな空気なかにいなければならない。地味な世界はほかに沢山ある。遊ばせるという要は窮屈ではいけない。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
それだのにうしたものか全体の空気アトモスフィヤーがそれほど陰惨で無く朗かの処さえあった。
赤げっと 支那あちこち (新字新仮名) / 国枝史郎(著)