“いき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:イキ
語句割合
呼吸41.6%
息21.2%
粋10.6%
生4.9%
気息3.2%
活2.6%
壱岐2.2%
意氣1.8%
呼息1.8%
意気1.2%
域0.9%
粹0.8%
息気0.6%
呼気0.6%
氣息0.6%
蒸0.4%
行0.4%
往0.4%
気0.3%
壹岐0.3%
熱0.3%
生存0.2%
蒸気0.2%
遺棄0.2%
呼氣0.1%
氣0.1%
伊岐0.1%
依稀0.1%
呼0.1%
射切0.1%
息切0.1%
熱蒸0.1%
空気0.1%
雪0.1%
位記0.1%
汗蒸0.1%
不可0.1%
侠0.1%
吸気0.1%
嘘0.1%
境0.1%
壹州0.1%
奮0.1%
往路0.1%
怒0.1%
息吹0.1%
憤0.1%
湯気0.1%
熅0.1%
生命0.1%
生息0.1%
生気0.1%
生活0.1%
筋0.1%
臭0.1%
酡0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遠慮のないところを告白すると翁は総義歯(そういれば)をしていたのであるが、その呼吸(いき)が堪らなく臭い事を発見したので最初からウンザリした。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作、杉山萠円(著)
誠に有難(ありがた)い事で、私(わたくし)もホツと息(いき)を吐(つ)いて、それから二日(か)の一番(ばん)汽車(きしや)で京都(きやうと)へ御随行(ごずゐかう)をいたして木屋町(きやちやう)の吉富楼(よしとみろう)といふ家(うち)へ参(まゐ)りました
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
浜方(はまかた)の魚場(いさば)気分と、新設された外人居留地という、特種の部落を控えて、築地橋橋畔(きょうはん)の両岸は、三味線の響き、粋(いき)な家(うち)が並んでいた。
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
彼は生(いき)ながら怨靈(をんりやう)となれり。その美しき面は毒を吐けり。その表情の力の大いなる、今まで共に嘆きし萬客をして忽(たちまち)又共に怒らしむ。
やっぱり師匠の気息(いき)の掛かっているものであるから、師匠にも一応相談をしなければならないが、そこを何んとなく、母から師匠に
そして黙ったままその大石に一著を補って活(いき)とした。瀬川が素知らぬ風を装ってることが、ちらと動いた頬の筋肉で彼に感じられた。
愚かな一日 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
(いまごろは、けいりゃくがうまくいったと、とくいになっているにちがいない。このさるまつ⦅壱岐(いき)のあだ名(な)⦆めっ、ばかやろう。)
汽車で露西亞や獨逸を過ぎて巴里へ來ると、先づ目に着くのは佛蘭西の男も女もきやしやな體をして其姿の意氣(いき)な事である。
巴里の旅窓より (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
静かな小路(こうぢ)の中(うち)に、自分の足音(あしおと)丈が高く響(ひゞ)いた。代助は馳(か)けながら猶恐ろしくなつた。足(あし)を緩(ゆる)めた時は、非常に呼息(いき)が苦(くる)しくなつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
「そうだ、その意気(いき)だ、しっかりやれ。」と、心(こころ)の中(なか)で、酒屋(さかや)の小僧(こぞう)さんに応援(おうえん)しながら、塀(へい)の節穴(ふしあな)から目(め)をはなしませんでした。
日の当たる門 (新字新仮名) / 小川未明(著)
とにかくその初(はじ)めは切實(じつ)な人間生活(くわつ)の慰樂(いらく)として遊(あそ)びとして創(つく)り成された將棋(せうき)に違(ちが)ひないと思(おも)ふが、それを慰樂(いらく)や遊(あそ)びの域(いき)を遙に越(こ)えて
浴衣は秋草を染め出した中形で、なか/\に粹(いき)なものですが、袖を半分から下、刄物で切り捨て、下の方には物凄いほど血が飛沫(しぶ)いてをります。
我存在の中心を古手の思想に託して、夫(それ)で自(みずか)ら高しとしていたのだ。が、私の別天地は譬(たと)えば塗盆(ぬりぼん)へ吹懸(ふきか)けた息気(いき)のような物だ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
大地はさながら鉱石(あらがね)を踏むように冱(い)てた朝、例の土方がてんでに異様ないでたちをして、零点以下の空気に白い呼気(いき)を吹きながら
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
之も心理と氣息とを連ねて處理するところに其の術の核心は存すると思はれる。所謂「おきなが」は單に氣息(いき)長(なが)のみとしては面白味は幾分かを失ふ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
目「なに寒い……当月は八月である、未(いま)だ残暑も失(うせ)せず、夜陰といえども蒸(いき)れて熱い事があるのに、手前は頭巾を被りたるは余程寒がりと見ゆるな」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そうして、「意気方」および「心意気」の語形で、「いき」は明瞭に「行(いき)」と発音される。「意気方よし」とは「行きかた善し」にほかならない。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
小菅へ行く度に、往(いき)にも反(かえり)にも僕はこの障子の前を通るのを楽にしていた。そしてこの障子の口に娘が立っていると、僕は一週間の間何となく満足している。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
鱗硬くして鍮石(しんちゅう)を欺く、また馬様の頸(くび)もと頭を擡(もた)ぐるに大力を出す、口気(いき)を吹かば火焔を成し、その状(さま)地獄の兇鬼を見るに異ならず(エリス『古英国稗史賦品彙(スペシメンス・オヴ・アーリー・イングリッシュ・メトリカル・ローマンセズ)』二版、三巻三六六頁)
それで筑紫(つくし)の國をシラヒワケといい、豐(とよ)の國をトヨヒワケといい、肥(ひ)の國をタケヒムカヒトヨクジヒネワケといい、熊曾(くまそ)の國をタケヒワケといいます。次に壹岐(いき)の島をお生みになりました。
言うまでも無く吾(わ)が光を以て天下を被(おお)おう、天下をして吾が光を仰がせよう、と熱(いき)り立って居るのだ。
蒲生氏郷 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その様子が、まるで、お互い生存(いき)ていた頃のことを、回想し合っているかのようであった。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
半焼けの器物が無惨に散らばって、黒焦(くろこげ)の木はプスプスと白い蒸気(いき)を吹いていた。火元は確に台所らしく、放火の跡と思われる様な変った品物は一つも見当らなかった。
琥珀のパイプ (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
現場には同人(どうにん)のものらしき和服と二重まわしが脱ぎ捨てられてあったが、その外に何のため使用したか長い麻縄(あさなわ)が遺棄(いき)されてあった。其の他に持ちものはない。
柿色の紙風船 (新字新仮名) / 海野十三(著)
停車場から宿屋まで、僅か一町足らずの間に、夜風の冷に頥を埋めた首卷が、呼氣(いき)の濕氣(しめりけ)で眞白に凍つた。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
あのウマさうに氣(いき)の出るやつを輪切にした水芋か、黄色くホコ/\した栗芋かにブツカる時には殊に嬉しく思ひました。
かれ筑紫の國一五を白日別(しらひわけ)といひ、豐(とよ)の國(くに)を豐日別(とよひわけ)といひ、肥(ひ)の國(くに)を建日向日豐久士比泥別(たけひむかひとよくじひねわけ)一六といひ、熊曾(くまそ)の國一七を建日別(たけひわけ)といふ。次に伊岐(いき)の島を生みたまひき。またの名は天比登都柱(あめひとつはしら)といふ。
しかも依稀(いき)たる活気を帯ぶ。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「しかし、長吉、その方が今まで盗みとった金は、幸いいずれも十両をこえていないからよいが、もし盗みとった財布に十両はいって居れば、その命の呼(いき)はなかったぞ。それも、覚悟の前か」
奉行と人相学 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
貴下に、その紫の袖を許しました、その責(せめ)に任ずるために、ここに短銃(ピストル)を所持しております、——その短銃をもってここに居て革鞄を打ちます。弾丸をもって錠前を射切(いき)るのです。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
平岡の家(うち)の前(まへ)へ来(き)た時は、曇(くも)つた頭(あたま)を厚(あつ)く掩ふ髪(かみ)の根元(ねもと)が息切(いき)れてゐた。代助は家(いへ)に入る前(まへ)に先(ま)づ帽子を脱(ぬ)いだ。格子には締(しま)りがしてあつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
梅雨後(つゆあがり)の勢のよい青草が熱蒸(いき)れて、真面(まとも)に照りつける日射が、深張の女傘(かさ)の投影(かげ)を、鮮かに地(つち)に印(しる)した。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
根もとの土を掘り下げて、そこへ小さい室(へや)を造り、その上へ土をおっ冠ぶせ、呼吸抜(いきぬ)きの竹筒(つつ)で空気(いき)を取り、夜昼この室へ坐ったまま、時々鈴(りん)を振り立てるのが、役目と云えば役目のようなもの
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
又童(わらべ)のあそびに雪(いき)ン堂(だう)といふ㕝あり、初編にいだせり。
右大臣久我(こが)長通が、すすんで彼へ辞令をさずけた。先の位記(いき)を一階昇(あ)げ、あわせて武蔵守、鎮守府将軍に任ず、という朝命だった。
さきに、昇殿(しょうでん)をゆるされ、位記(いき)では、途上の牛車(くるま)もはばかりない身分である。ふっくらと、ふくら雀のように袖をひらいて、彼は牛車の中であぐらしていた。
が、風がまたどこからか吹いて来て、湿っぽい、蒼臭(あおくさ)い、汗蒸(いき)れた匂(におい)が、薬の香に交って、むらむらとそこらへ泳ぎ出す。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
断念(あきら)めるつもりにしたけれども、その癖やっぱり、頻(しき)りに臭う。湿っぽい、蒼(あお)くさい、汗蒸(いき)れたのが跳廻(はねまわ)る。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ですから間違って『昨日の思想』や『一昨日の思想』を伝えた所でその人達は取捨選択します。ですから比較的安全です。辻の方は然うは不可(いき)ません。教養の無い連中の方が、一層多く通ります。
大衆文芸問答 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いまは、侠(いき)なつくりの夢八姐さん。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
無論あの場合僕は、まさに吸気(いき)を引こうとする際にのみ、激情的な言葉を符合させていったのだが、またそれと同時に、もしやと思った生理的な衝撃(ショック)も狙っていたのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
光(ひかり)の中につらつら御気色(みけしき)を見たてまつるに、朱(あけ)をそそぎたる竜顔(みおもて)に、一二八荊(おどろ)の髪(かみ)膝(ひざ)にかかるまで乱れ、白眼(しろきまなこ)を吊(つ)りあげ、熱(あつ)き嘘(いき)をくるしげにつがせ給ふ。
俺は忍術葉迦流では、これでも一流の境(いき)にある。目付けられたら夫れまでだ。叩っ切って了えばいい。旨く術書が探ぐりあたれば、そのまま持って逃げる迄だ。よし、今夜忍び込んでやろう
鵞湖仙人 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
それが壹州(いき)になると靜かな水の上に溶けた蝋がぽつちりと落ちたやうな形である。さうしてさう高い山がないから地圖で見ても滑か相である。
壱岐国勝本にて (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
道学先生の世迷言(よまいごと)のように思って、鼻で遇(あし)らっていた男だが、不思議な事には、此時此手紙を読んで吃驚(びっくり)すると同時に、今夜こそはと奮(いき)り立っていた気が忽ち萎(な)えて、父母(ちちはは)が切(しき)りに懐かしく
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
實(じつ)は往路(いき)にも同伴立(つれだ)つた。
人魚の祠 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
怒(いき)り立つたるビエルヂバブには、遮二無二(しやにむに)ヴィオロン掻きめさる!
マダムは真白いベッドの中に落ち窪んだように寝、蒼白な額にはベットリと寝汗をかいて、荒い息吹(いき)が胸の中で激しい摩擦音をたてていた。
「あの申し訳ありませんが、僕は支那人ではありません。日本です。どうもとんでもない話だ。だいいち……」と憤(いき)り立ったが、令嬢は相変らず涼しげな眼をみはりながら
「鳥目(ちょうもく)とてはござらぬが、饑饉(ききん)のおりから米飯がござる。それもわずかしかござらぬによって俺(わし)の分だけ進ぜましょう」——急いで厨(くりや)へ駈け込んで湯気(いき)の上がっている米飯を鉢へ移して持って来た。
開運の鼓 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
人熅(いき)れの中をぞろぞろ歩いて居るのでありました。
陳情書 (新字新仮名) / 西尾正(著)
生命(いき)あるうちに一度、ただ一度あいたしと思うにつけて、さきに聞きつる鄙歌(ひなうた)のあいにく耳に響き、かの百姓夫婦のむつまじく語れる面影は眼前(めさき)に浮かび
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
打ち遣った時に、生息(いき)の根を留(と)めて置かなかったのが無念であるが、生息は断わりもなく向(むこう)で吹き返したのだから是非もない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
土下座をきった駕籠屋、馬方が、生気(いき)を吹き返したのもこの時で
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
人間の苦痛(くるしみ)ですら知られずに済む世の中に、誰が畜生の苦痛を思いやろう。生活(いき)て、労苦(はたら)いて、鞭撻(むちう)たれる——それが畜生の運なんです。
藁草履 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
はなびらのうすむらさきに紫の千筋(いき)百いきいきあるあやめ
長塚節歌集:1 上 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
糸七は聞くより思わず戦(わなな)いた。あの青大将が、横笛を、臭(いき)を浴びても頬が腐る、黒い舌に——この帯を、背負揚(しょいあげ)を、襟を、島田を、緋(ひ)の張襦袢(ながじゅばん)を、肌を。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
人の氣の盛んに騰るを「いきる」といひ、物の氣の騰るをも酡(いき)るといふ。
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)