“馳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
56.1%
28.1%
はし8.2%
3.7%
かけ1.9%
はせ0.7%
0.6%
はしる0.2%
ぱし0.2%
0.2%
0.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
汝は汝の信ずるごとく今地上にあるにあらず、げに己が處を出でゝする電光いなづまはやしといへども汝のこれに歸るに及ばじ。 九一—九三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「やよ、右馬介。帰ろう。帰ろうっ。どうやら北の国で戦乱が起ったらしいぞ。遍歴などはしておられぬ。すぐ東国下野しもつけせ戻ろうわい」
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
誰かあわただしく門前をけて行く足音がした時、代助だいすけの頭の中には、大きな俎下駄まないたげたくうから、ぶら下っていた。
それから (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
停車場の方で、白い蒸気を噴出す機関車、けて歩く駅夫、乗ったり降りたりする旅客の光景さまなどは、その踏切のところから望むことが出来る。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ある蒼白い冬の晩であったが、はしなく人人がはしるので何心なく近づくと、有名な女でみんなは「電気娘」と呼んでいたのが歩いてゆくのであった。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
たつた一人で過す多くの夜を、その窓にもたれて、彼は幾度いくたびか/\自分の仕事、自分の将来についていろ/\に思ひをはしらせた。
新らしき祖先 (新字旧仮名) / 相馬泰三(著)
九月の末におくれせの暑中休暇を得て、伊豆の修善寺温泉に浴し、養気館の新井方にとどまる。所作為しょざいのないままに、毎日こんなことを書く。
秋の修善寺 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
女中も物珍らしく遊びたいから、手廻しよく、留守は板戸の開閉あけたて一つで往来ゆききの出来る、家主の店へ頼んで、一足おくせにでも、
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ですから——ああああ、毎日々々、彼方是方あっちこっちかけずり廻って新聞を書くのかナア——そんなことをして
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
鷺太郎も、引つけられるように、その人の群にまざってのぞきみると、早くもかけつけたらしいあの山鹿十介が、その脈を見ていた学生と一緒に、手馴てなれた様子で、抱き起していた。
鱗粉 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
これは水揚みづあがりせざるところものどもこゝにはせあつまりて、川すぢひらき水をおとさんとする也。
そしりかまわずあやうきをいとわず、世を忍ぶ身を隠匿かくまいれたる志、七生忘れられず、官軍にはせさんぜんと、決心した我すら曇り声にいだせし時も
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
横佩墻内ヨコハキカキツに住む限りの者は、男も、女も、ウハの空になつて、洛中洛外をせ求めた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
監物ケンモツ直政、柴田ト合戦ノ時、十文字槍ヲモテ、柴田ガ金ノ御幣ノ馬符ヲ奪ヒ取ル。コノ時、小塚藤右衛門、セ懸リ、直政ニアツマル。直政御幣ヲ捨テ、藤右衛門ヲ組伏セ、首ヲ取ル。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
流年 はやくはしるを嘆く、
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その探偵という言葉を、空想家と訂正して呉れ給え。実際僕の空想はどこまでとっぱしるか分らないんだ。例えば、若しあの嫌疑者が、僕の崇拝する大学者でなかったとしたら、富田博士その人が夫人を殺した罪人であるということですらも、空想したかも知れないんだ。
一枚の切符 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
逃げ迷ふ女子供の泣きわめく声やら、せまはる男達の足音、叫び声などワヤ/\ガヤ/\聞えて物凄ものすごい有様でした。
拾うた冠 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
筋ばしるやうに、彼の人のからだに、血のけ廻るに似たものが、過ぎた。肱を支へて、上半身が闇の中に起き上つた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)