“はせ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ハセ
語句割合
長谷55.8%
初瀬23.1%
11.5%
3.8%
1.9%
1.9%
馳走1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これ相州西鎌倉長谷はせ村の片辺かたほとりに壮麗なる西洋館の門前に、今朝より建てる広告標なり。時は三伏さんぷく盛夏の候、あつまり読む者のごとし。
金時計 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
初瀬はせ春日かすがへの中休みの宇治での遊び心のような恋文こいぶみを送って来る程度にとどまり、こうした閑居をあそばすだけの宮として
源氏物語:48 椎が本 (新字新仮名) / 紫式部(著)
これは水揚みづあがりせざるところものどもこゝにはせあつまりて、川すぢひらき水をおとさんとする也。闇夜あんやにてすがたは見えねど、をんなわらべ泣叫なきさけこゑあるひとほく或はちかく、きくもあはれのありさま也。
長屋の者の一同は捨置難すておきがたき二つの珍事ちんじなかにも家主庄兵衞が殺されたるは大變たいへんなりと其のあに山田元益の許へも斯と報知しらせるに元益驚きはせ來り家内を改め見たる所ろ何一つだに紛失ふんじつ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引提ひきさげ我先にとはせ出すにぞ親類縁者其外日來ひごろ懇意こんいの人々は此知せを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これを見てみな打ゑみつゝ炉辺ろへん座列ゐならびて酒くみかはし、やゝ時うつりてとほはせたる者ども立かへりしに、行方ゆくへなほしれざりけり。
(じゃむこう)といえる飼犬は、この用をすべくらされたれば、猶予ためらう色無くこうべめぐらし、うなずくごとくに尾をりて、見返りもせで馳走はせ去りぬ。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)