“掉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふ91.2%
ふる4.8%
さお1.6%
さをさ0.8%
ふら0.8%
ふり0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かつ柄も長くない、頬先(ほおさき)に内側にむけた刃も細い。が、かえって無比の精鋭を思わせて、颯(さっ)と掉(ふ)ると、従って冷い風が吹きそうである。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
あれも拙者などに云わせると売名上手の肚(はら)なし書生だ、回天詩史の中に『即(すなは)ち直に夷人の舎に入り臂力を掉(ふる)ひ、夷虜を鏖(みなごろし)にし』
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
国民はほとんど文明の潮流に捲(ま)き込まれんとしているから、やはりその自然の流れに従って掉(さお)さして行かなければならぬ様になって来ている。
失敗(しつぱい)あり、喜怒(きど)有り哀楽(あいらく)ありで、一部の好小説(こうせうせつ)が出来るのです、で又(また)今後の硯友社(けんいうしや)は如何(いかに)と云(い)ふのも面白(おもしろ)い問題で、九年の平波(へいは)に掉(さをさ)して居(ゐ)た私(わたし)の気運(きうん)も
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
お仏壇は、蔦ちゃんが人手にゃ渡さねえ、と云うから、私(わっし)は引背負(ひっしょ)って、一度内へ帰(けえ)ったがね、何だって、お前さん、女人禁制で、蔦ちゃんに、采(さい)を掉(ふら)せねえで、城を明渡すんだから、煩(むず)かしいや。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と鋭く叫び、小親片膝立てて身構えながら、落ちたる煙管(きせる)の羅宇(らお)長きを、力籠(こ)めて掉(ふり)かざせし、吸残りけむ煙草(たばこ)の煙、小さく渦巻きて消え失(う)せたり。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)