“羅宇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
らう51.3%
らお35.9%
ラオ7.7%
らを2.6%
ラウ2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、持っていた煙管パイプ羅宇らうで燻っている洋灯の心を直しながら(もう夜になっていたので、)再びその煙管を口へ持って行った。
羅宇らおの真中を三本の指先で水平に支えて煙管を鉛直軸えんちょくじくのまわりに廻転させるという芸当も出来ないと幅が利かなかった。
喫煙四十年 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
キセルの羅宇ラオは仏印ラオス産の竹、羅宇竹から来た名であるが、キセルは羅宇竹に限るなどと称して通は益々実質を離れて枝葉に走る。
デカダン文学論 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
その中には繩屑拾ひの伊藤、井戸渫への石野夫婦——之は夫婦に子供を連れて来た『羅宇らをげ換へ屋』の老爺さん、それにも一人の紙屑拾ひの年寄が有つた。
彼は健三から受取った半紙をいて小撚こよりこしらえた。それで二返も三返も羅宇ラウの中を掃除した。彼はこういう事をするのに最もれた人であった。健三は黙ってその手際を見ていた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)