“炉辺”のいろいろな読み方と例文
旧字:爐邊
読み方割合
ろばた45.2%
ろへん40.5%
ろべり7.1%
ろべ4.8%
ろべた2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
炉辺ろばたは広かった。その一部分は艶々つやつやと光る戸棚とだなや、清潔な板の間で、流許ながしもとで用意したものは直にそれを炉の方へ運ぶことが出来た。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ちょっと聞くといかにも個人的であるが、しからばとて国がたおれても自分の炉辺ろへん差支さしつかえなければ平気でいるかというとそうでない。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
その夜、上平館かみひらやかたの松の丸のあの座敷の、大きな炉辺ろべりに向い合って坐っているのは、お雪ちゃんと宇治山田の米友でありました。
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
やがて、この元の主従は、今は、道の友のように、炉辺ろべにすわって、粥など食べ始めた。食べ終わっても、話に時を忘れている。
ひる炉辺ろべたの主の座にすわり、夜は久さんのおかみと奥の間に枕をならべた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)