“粋”のいろいろな読み方と例文
旧字:粹
読み方割合
いき61.9%
すい33.6%
シック2.0%
すゐ0.8%
いなせ0.4%
おつ0.4%
イキ0.4%
シーク0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
式台の下には、粋(いき)な女下駄や、日和(ひより)や、駒下駄や草履が、いっぱいに並んでいた。取次について、長い一間廊下を、書院まで通ると
脚 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高時は、堂上などに、眷恋(けんれん)はせぬ。京にも負けぬ、鎌倉の京をここに築いて見しょう。あらゆる工芸の粋(すい)をあつめ、万華(まんげ)鎌倉の楽園を
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
越智氏の隣りに坐っているのは猪股(いのまた)氏である。もうそろそろ初老の年輩だ。粋(シック)ではないが、このホテルの滞在客中でだいいちの金持である。
キャラコさん:01 社交室 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「忍ぶれど色に出(で)にけり我恋は」と謂ひしは粋(すゐ)なる物思(ものおも)ひ、予はまた野暮なる物思(ものおもひ)に臆病の色頬(ほ)に出でて蒼(あを)くなりつゝ結(むす)ぼれ返(かへ)るを、物や思ふと松川はじめ通学生等に問はるゝ度(たび)に
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
黒斜子(くろななこ)に丁子巴(ちょうじどもえ)の三つ紋の羽織、紺の無地献上博多の帯腰すっきりと、片手を懐に、裄短(ゆきみじか)な袖を投げた風采は、丈高く痩(や)せぎすな肌に粋(いなせ)である。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浮世は結構でございます。皆さん愉快にやりましょう。粋(おつ)でげすな。大通でげすな。なあァんて事になってしまう。そうやって謳(うた)っているうちに、それよこせやれよこせ、洗いざらい持って行かれる。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
街の歌手、あんなにフランスの民衆が彼の粋さを愛していたシュバリエですが、悲しいかなその粋(イキ)は商品であって、巴里っ子魂ではなかったらしいのね。
片山さんという人は、フランス文学をやる人の中では珍しい本当のところの分るひとですが、つまり粋(シーク)から脱しているが、その代り又別の精神界へ住みついてしまったようなところあり。