“冱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さ75.0%
い25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さなきだに寝難(いねがた)かりし貫一は、益す気の澄み、心の冱(さ)え行くに任せて、又徒(いたづら)にとやかくと、彼等の身上(みのうへ)を推測(おしはか)り推測り思回(おもひめぐ)らすの外はあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかし、涙は喉につかえて、闇の樹立に注がれている眼は、冱(さ)えかえるばかりであつた。
光は影を (新字新仮名) / 岸田国士(著)
大地はさながら鉱石(あらがね)を踏むように冱(い)てた朝、例の土方がてんでに異様ないでたちをして、零点以下の空気に白い呼気(いき)を吹きながら
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
冱(い)てついた街道をあの盲人の杖がこつ、こつ、こつと叩く音だ。私たちが息を殺して坐っている間に、その音はだんだんだんだんと近づいて来た。やがて杖で宿屋の入口の扉を強く敲いた。