“壮”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
わか43.6%
さか30.8%
さかん18.5%
そう2.1%
さかり1.0%
ふと0.5%
いさま0.5%
さう0.5%
ざかり0.5%
わけ0.5%
をとこ0.5%
をとな0.5%
サカン0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
牡丹燈記の話は、明州めいしゅう即ち今の寧波にんぽう喬生きょうせいと云う妻君さいくんを無くしたばかしのわかい男があって、正月十五日の観燈かんとうの晩に門口かどぐちに立っていた。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「まあ、百二十人あまりからの同勢で、おまけに皆、血気さかんな人たちと来ています。ずいぶん無理もあろうじゃありませんか。」
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
ふぐは多し、またさかんぜんに上す国で、魚市は言うにも及ばず、市内到る処の魚屋の店に、春となると、このあやしうおひさがない処はない。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そう音色ねいろ悲愁ひしゅうな叫び、または嘈々そうそうとしてさわやかに転変する笙の余韻よいんが、志賀しがのさざ波へたえによれていった——
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山吹がいまをさかりに咲いていた。丈高たけたかく伸びたのは、車の上から、花にも葉にも手が届く。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
雌は鬣円く鱗薄く尾が腹よりもふといといい、画師不服の体を見て、われらすなわち竜だからたしかに見なさいといって、雌雄の竜にって去ったとづ、同書四三七に
破戒——何といふ悲しい、いさましい思想かんがへだらう。う思ひ乍ら、丑松は蓮華寺の山門を出た。とある町の角のところまで歩いて行くと、向ふの方から巡査に引かれて来る四五人の男に出逢であつた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
信州御岳参みたけまゐり七回の経験けいけんあるをき衆皆之をさうとす、此峠をぐれば字上ヶ原の大平野あり、広袤こうばう凡一万町歩、みづあり良草りやうさうあり以て牧塲ぼくじやうとなすにてきす、今之を不毛にるは遺憾いかんと云ふべし
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
青ぺらのつばむしり上げて、引傾ひきかたげていで見せたは、酒気さかけも有るか、赤ら顔のずんぐりした、目の細い、しかし眉の迫った、その癖、小児こどものようなしまりの無い口をした血気ざかりおのこである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今におれでかくなれば五万や十万の身代になるべいと思って御奉公しているに、われわけえ年して稼ぎ盛りで有りながら、たった八十両べいの金を取り、牢にへいって命を落すかと思えば如何にも気の毒で
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
家持がをとこ盛りに、出入でいりした歌儛所の内の後に(或は当時も)大歌所と言つた日本楽舞部の台本(伝来の大歌・采風理想から採集した民謡集)や、雑多な有名・無名の人の歌集や
書紀によれば、大海人皇子は「あれまししより岐嶷いこよかなる姿みすがた有り、をとなに及びて雄抜ををしく神武たけし」とある。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
銅雀台ドウジャクダイ高ウシテ帝畿テイキサカンナリ
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)