“殺(し)” の例文
驚きて當藝志美美を殺(し)せむとしたまふ時に、神沼河耳の命、その兄(いろせ)神八井耳の命にまをしたまはく、「なね汝(な)が命、兵(つはもの)を持ちて二入りて、當藝志美美を殺せたまへ」
「若菜は拳銃(ピストル)で撃たれて殺(し)んだと言うのに、長島博士は、音波で殺したと言い張るのだ」
音波の殺人 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
任かすなア死んでも厭! おのれ見やがれ、殺生ついで、もたれかかって殺(し)めてやろう
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「野郎のピストルには、弾丸が四発しかねえのだから、一発で一人ずつ殺ったとしても、誰か一人残るわけだ。残ったやつは、あの野郎と女を殺(し)めて、どんなことがあっても、日本まで帰れよ」
地底獣国 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
この歌は宮人曲(みやひとぶり)二三なり。かく歌ひまゐ來て、白さく、「我(あ)が天皇(おほきみ)の御子二四、同母兄(いろせ)の御子をな殺(し)せたまひそ。もし殺せたまはば、かならず人咲(わら)はむ。僕(あれ)捕へて獻らむ」
「これ臆(おく)れたか、志水幹之介! 俺ア乗らねえ俺ア乗らねえ! 乗ってたまるか、そんな手に! どうでも殺(し)める敵(かたき)の片割れ! 逃がさねえぞよ、逃がさねえぞよ! どこだどこだ、どこにいやアがる!」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かれそこより逃れて、宇陀(うだ)の蘇邇(そに)一二に到りましし時に、御軍追ひ到りて、殺(し)せまつりき。