“北”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きた93.9%
ほく1.8%
にし0.6%
ニシ0.6%
きだ0.6%
ぎた0.6%
0.6%
にぐ0.6%
ペイ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このとき、子供こどもは、ふところなかから角笛つのぶえしました。そして、きた野原のはらかって、プ、プー、プ、プー、とらしたのです。
角笛吹く子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この今一人の三右衛門は喜多氏きたうじ、名は慎言しんげん、字は有和ゆうわ梅園ばいえんまた静廬せいろと号し、る所を四当書屋しとうしょおくと名づけた。その氏の喜多を修してほく慎言とも署した。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
すなわち南風の平等は赤田あかた首里しゅん殿内どのちを、真和志まわしの平等は山川に真壁まかん殿内どのちを、にしの平等は儀保ぎぼ儀保ぎぼ殿内どんちを建てさせました。
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
三平ミヒラ大阿母ウフアムしられの殿内ドンチ即、南風ハエヒラには首里殿内シユンドンチ、真和志の比等ヒラには真壁殿内マカンドンチニシ比等ヒラには儀保殿内ギボドンチなる巫女の住宅なる社殿を据ゑ、神々のおとほしとして祀つてある。
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
ふなべりへあわただしく煙管きせるをハタいて、横から口をだしたのは、とちめんやきだ八といったような、剽軽ひょうきんな顔をした男である。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういうとき、郷里で「あおぎた」と呼ぶ秋風がすぐそばの竹やぶをおののかせて棉畑に吹きおろしていたような気がする。
糸車 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
波濤はたうりて數百すうひやくの。 艨艟まうしやうはたきてぐ。
すわや海上の危機はせまるとおぼしく、あなたこなたに散在したりし数十の漁船は、にぐるがごとく漕戻こぎもどしつ。観音丸かんのんまるにちかづくものは櫓綱ろづなゆるめて、この異腹いふくの兄弟の前途をきづかわしげに目送もくそうせり。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
其の中、二回ほどまわると清三が俺の連風レンフォンペイを打った。俺は之をポンし、つづけて友田から出た発財ファイツァイをポンし、次いで又友田が打った九万チュウワンをポンした。
彼が殺したか (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)