“剽軽”のいろいろな読み方と例文
旧字:剽輕
読み方割合
ひょうきん85.4%
へうきん9.8%
ひようきん2.4%
ひやうきん0.8%
ひょうげ0.8%
へうけい0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いや、三右衛門でなくってちょうどいのだ、あれは剽軽ひょうきんだからな。……源助、実は年上のお前を見掛けて、ちと話があるがな。」
朱日記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「一寸お待ちなせエ、戸締のい家たア随分不用心なものだ、れ程貧乏なのか知らねいが」と彼の剽軽へうきんなる都々逸どゝいつの名人は冷罵れいば
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
この剽軽ひようきんな南瓜は、どういふものか夏になると、必ず私の頭に浮んで来る。尾花川の街へ入る所に疏水の河口がある。
琵琶湖 (新字旧仮名) / 横光利一(著)
お前は余つぽど剽軽ひやうきんものだね、とて美登利は正太のほうをつついて、その真面目がほはと笑ひこけるに、おいらだつても最少もすこし経ては大人になるのだ、蒲田屋かばたやの旦那のやうに角袖外套かくそでぐわいとうか何か着てね
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
強情そうな小さい額を剽軽ひょうげた悦びの表情でつり上げ
小祝の一家 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
わが再遊を試みたるもまことに彼を見んが為なりしなり。我性尤も侠骨を愛す。而して今日の社界まことの侠骨を容るゝの地なくして、剽軽へうけいなる壮士のみ時を得顔に跳躍せり。
三日幻境 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)