“芋虫”の読み方と例文
旧字:芋蟲
読み方割合
いもむし100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
まくら相手あひて芋虫いもむし眞似まねびて、おもて格子こうしにはでうをおろしたまゝ、人訪ひとゝへともおともせず
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それからまた身体からだをずっと乗り出して、葛籠のひもへ手をかける。蟻が芋虫いもむしをひきずるように、二寸ばかりこっちへ引き出しました。
大菩薩峠:07 東海道の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
おまえは、稀代きたいの不信の人間、まさしく王の思うつぼだぞ、と自分を叱ってみるのだが、全身えて、もはや芋虫いもむしほどにも前進かなわぬ。
走れメロス (新字新仮名) / 太宰治(著)
腰車こしぐるまをつかれて横ざまに、ドウと、もんどり打って倒れている。そして芋虫いもむしのようにころがったまま、ふたたび起きあがろうともしないようす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いやだよ。そんな大きな眼をしてながら、よく御覧なね。その屏風びょうぶの向うに、芋虫いもむしのように寝てるじゃないか」
歌麿懺悔:江戸名人伝 (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
さて、宇宙服を皆が着てしまったところは、実に異様な光景であった。なんだか銀色の芋虫いもむしの化け物に足が生え、両足で立って、さわいでいるとしか見えなかった。
大宇宙遠征隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
僕の足もとになど、よく小さな葉っぱが海苔巻のりまきのように巻かれたまま落ちていますが、そのなかには芋虫いもむしの幼虫が包まれているんだと思うと、ちょっとぞっとします。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
まだ、その蜘蛛大名の一座に、胴の太い、脚の短い、芋虫いもむしが髪をって、腰布こしぬのいたような侏儒いっすんぼしおんなが、三人ばかりいた。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)