“侏儒”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こびと34.0%
しゅじゅ34.0%
いっすんぼうし10.0%
しゆじゆ10.0%
いっすんぼし4.0%
いつすんぼふし2.0%
くもすけ2.0%
ヒキウド2.0%
プルチネルラ2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あろうことかあるまいことか、年景の召使で、蜘蛛太くもたという侏儒こびとと、わたくしが、不義をしているなどと云いふらすではございませぬか
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
防寨ぼうさいの者らは声を立てた。しかしこの侏儒しゅじゅの中には、アンテウス(訳者注 倒れて地面に触るるや再び息をふき返すという巨人)
「いいえ、私が何かしようとすると、時々目の前へ出て来るんです。……かみしもを着た、頭の大きな、おかしな侏儒いっすんぼうしですがね。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
カライル氏同じ蘇格蘭スコットランドの農詩人たるバルン氏を論ずるや曰く、蒸気機関の後に立つ侏儒しゆじゆは山岳を移し得べし、然れども彼はすきを以て山を覆し能はざるなり
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
まだ、その蜘蛛大名の一座に、胴の太い、脚の短い、芋虫いもむしが髪をって、腰布こしぬのいたような侏儒いっすんぼしおんなが、三人ばかりいた。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ほそはりほどな侏儒いつすんぼふしが、ひとつ/\、と、歩行あるしさうな氣勢けはひがある。吃驚びつくりして、煮湯にえゆ雜巾ざふきんしぼつて、よくぬぐつて、退治たいぢた。
くさびら (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
白いひげが鼻の下にガサガサとえて、十二月の野原のすすきのような頭髪が、デコボコな禿はげた頭にヒョロヒョロしている。悪口すれば、侏儒くもすけともいえる、ずんぐりと低い醜い人だ。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
後世ひよ/\舞と言はれる鳥名子トナゴ舞・侏儒ヒキウドの物まね(殊舞と書くのは誤り)なるたつゝまひ、水に溺れる様を演じる隼人のわざをぎ——海から来る水を司る神
長き※衣けおりごろもを着て、噴水のトリイトンの神のめぐりに舞ふ農夫、一人の匍匐はらばひたるが上に一人のまたがりたる侏儒プルチネルラなど、いたく姫君の心にかなひて、始はこれに接吻し給ひしが、後には引き破りて棄て給ひぬ。