“桔梗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ききょう80.2%
ききやう10.4%
ききゃう3.8%
きちかう3.3%
きちこう1.1%
きゝやう0.5%
ききよう0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紅き石竹せきちくや紫の桔梗ききょう一荷いっかかたげて売に来る、花売はなうりおやじの笠ののき旭日あさひの光かがやきて、乾きもあえぬ花の露あざやかに見らるるも嬉し。
銀座の朝 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
盂蘭盆うらぼん墓詣はかまうでに、のなきはゝしのびつゝ、なみだぐみたるむすめあり。あかのみづしづくならで、桔梗ききやうつゆ置添おきそへつ、うきなみおもふならずや。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あたらしく眼をひらいては前の青ぞらに桔梗ききゃういろや黄金きんやたくさんの太陽のかげぼふしがくらくらとゆれてかゝってゐます。
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
桶などに活けてありける桔梗きちかうをもたせりしかば紙はぬれけむ
長塚節歌集:3 下 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
池のほとりの桔梗きちこうの花のつぼみをまさぐる。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
過れば一望の原野開墾年々とし/″\にとゞきて田畑多しこれ古戰塲桔梗きゝやうはら雨持つ空暗く風いたはし六十三塚など小さき丘に殘れり當年の矢叫びときの聲必竟ひつきやう何の爲ぞ
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)