“風鈴”の読み方と例文
読み方割合
ふうりん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古ぼけた葭戸よしどを立てた縁側のそとには小庭こにわがあるのやらないのやら分らぬほどなやみの中に軒の風鈴ふうりんさびしく鳴り虫がしずかに鳴いている。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
すだれの上の風鈴ふうりんが、今しがたまで、ウンスン遊びの連中に濁されていた部屋の空気を払って、涼しいそよ風に入れかえております。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕はかう云ふ間にも、夏の西日のさしこんだ、狭苦しい店を忘れることは出来ぬ。軒先には硝子がらす風鈴ふうりんが一つ、だらりと短尺をぶら下げてゐる。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)