“老鶯”のいろいろな読み方と例文

読み方	割合
ろうおう	61.1%
おいうぐいす	27.8%
うぐいす	5.6%
らうあう	5.6%

ろうおう

勝頼も、その日は、兵馬の事を廃して、毘沙門堂（びしゃもんどう）のうちに慎（つつし）み、眼に新緑を見ず、耳に老鶯（ろうおう）を聞かないこと三日にわたっていた。

新書太閤記：05 第五分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

おいうぐいす

けれど、黄昏（たそが）れの色深く、葉桜や若葉の蔭に、老鶯（おいうぐいす）の啼き迷うのが時々聞かれるぐらいなもので、本堂も洞然（どうぜん）、留守のような静けさだった。

新書太閤記：06 第六分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)

うぐいす

広い縁側を持った、宏壮な主屋を背後にし、実ばかりとなった藤棚を右手にし、青い庭石に腰をかけ、絶えず四辺（あたり）から聞こえてくる、老鶯（うぐいす）や杜鵑（ほととぎす）の声に耳を藉し、幸福を感じながら彼は呆然（ぼんやり）していた。

鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) ／ 国枝史郎(著)

らうあう

ある時翁の物がたりに、此ほど白氏（はくし）文集を見て、老鶯（らうあう）と云（いひ）、病蚕（びやうさん）といへる言葉のおもしろければ

芭蕉雑記 (新字旧仮名) ／ 芥川竜之介(著)

老	常用漢字 小４ 部首:⽼ 6画
鶯	漢検準1級 部首:⿃ 21画