“老爺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おやじ36.4%
ろうや15.2%
おやぢ14.1%
じい5.2%
じじい4.1%
おじい3.7%
おぢい2.6%
じいや2.6%
ぢい1.9%
らうや1.9%
ぢいさん1.1%
としより1.1%
じいさん0.7%
じじ0.7%
ぢぢい0.7%
とつ0.7%
ぢいや0.4%
ぢゞい0.4%
おじ0.4%
おまえ0.4%
じゞい0.4%
をやぢさん0.4%
おじいさん0.4%
おぢ0.4%
おとつさん0.4%
じんま0.4%
じゝい0.4%
だんな0.4%
ぢぢ0.4%
ぢゝ0.4%
ぢゞ0.4%
とっ0.4%
わたくし0.4%
われ0.4%
ヂイヤン0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「何(ど)うだか。分りゃしませんよ。老爺(おやじ)め、なるべく遅く帰って来ればいゝのに。こう思っているのじゃありませんか。はゝゝゝゝ。」
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
一組は、六十くらいの白髪の老爺(ろうや)と、どこか垢抜(あかぬ)けした五十くらいの老婆である。品のいい老夫婦である。この在(ざい)の小金持であろう。
美少女 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「何(ど)うだか。分りやしませんよ。老爺(おやぢ)め、なるべく遅く帰つて来ればいゝのに。かう思つてゐるのぢやありませんか。はゝゝゝゝ。」
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
長「困るナア、出来なけれア出来ると云って請合わなけりゃア宜(い)いに、困るナア、親方にそう云っておくれ、お老爺(じい)さんは何うした」
武男が入り来る足音に、老爺(じじい)はおもむろに振りかえりて、それと見るよりいささか驚きたる体(てい)にて、鉢巻(はちまき)をとり、小腰を屈(かが)めながら
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
私ら中年者は中年の恋を露骨に歌います。それにしてももう少し物足りませんね。老爺(おじい)さんと……そして……フェヤセックスがいないから!
老爺(おぢい)さんが云つて呉れた時分だ……あの頃にお前は未だ髪の毛などを垂(さ)げて居たよ、その人が最早(もう)お娵(よめ)さんに行くんだからねえ。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
そこには榎本君と有名な金蔵老爺(じいや)というのが住んでいて、居士は昼間だけ其処(そこ)に出張して、夜は本宅に寝泊まりしているのであった。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
其処(そこ)へ懸(か)けては我等(わしら)が鮒(ふな)ぢや。案山子(かゝし)が簑(みの)を捌(さば)いて捕(と)らうとするなら、ぴち/\刎(は)ねる、見事(みごと)に泳(およ)ぐぞ。老爺(ぢい)が広言(くわうげん)を吐(は)くではねえ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
事實(じゝつ)、此世(このよ)に亡(な)い人(ひと)かも知(し)れないが、僕(ぼく)の眼(め)にはあり/\と見(み)える、菅笠(すげがさ)を冠(かぶ)つた老爺(らうや)のボズさんが細雨(さいう)の中(うち)に立(たつ)て居(ゐ)る。
都の友へ、B生より (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
婆樣(ばあさん)は上方者(かみがたもの)ですよ、ツルリンとした顏(かほ)の何處(どつか)に「間拔(まぬけ)の狡猾(かうくわつ)」とでも言(い)つたやうな所(ところ)があつて、ペチヤクリ/\老爺(ぢいさん)の氣嫌(きげん)を取(とつ)て居(ゐ)ましたね。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
田舎からの湯治客らしい二人の老爺(としより)が、晴々しく、物珍らし気な微笑をたゝへて、そこから出て来た。彼等は、景色について愉快さうに話しあうてゐた。
環魚洞風景 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
何故(なぜ)と言ッて見給え、局員四十有余名と言やア大層のようだけれども、皆(みんな)腰の曲ッた老爺(じいさん)に非(あら)ざれば気の利(き)かない奴(やつ)ばかりだろう。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
去年のクリスマスに乃公(おれ)はお父さんからもお母さんからも種々(いろいろ)贈物を戴いた。けれどもサンタ・クロウスは乃公に何もくれなかった。サンタ老爺(じじ)は乃公の家へ寄るのを忘れたのだろうか。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
これら老爺(ぢぢい)は何時もかも、椅子に腰掛け編物し
「家内安全(かないあんぜん)、まめ、そくさい、商賣繁昌(しやうばいはんじやう)、……だんご大切(たいせつ)なら五大力(ごだいりき)だ。」と、あらう事(こと)か、團子屋(だんごや)の老爺(とつ)さまが、今時(いまどき)取(と)つて嵌(は)めた洒落(しやれ)を言(い)ふ。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
叫び立てる女中達の声に、別荘番の老爺(ぢいや)は驚いて馳け付けて来た。強盗だと聴くと、いきなり取つて返して、古い猟銃用の村田銃を持つて来た。
真珠夫人 (新字旧仮名) / 菊池寛(著)
と言(い)ひかけて、左右(さいう)を見(み)る、と野(の)と濠(ほり)と草(くさ)ばかりでは無(な)く、黙(だま)つて打傾(うちかたむ)いて老爺(ぢゞい)が居(ゐ)た。其(それ)を、……雪枝(ゆきえ)は確(たしか)め得(え)た面色(おもゝち)であつた。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
仙「こりゃアねエお爺(とっ)さん、斯うしようじゃアねえか、丁度宜(い)いことがある、此の詫ごとに万年町に往(い)く時に……こいつア宜い、何(なん)にしよう、老爺(おじ)さんがお嬢さんを助けた積りで往(い)きねえナ」
「何かい、老爺(おまえ)はもうよっぽど長く留守をしとるのか?」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
こゝに以前此の家に奉公を致していました丹治(たんじ)と申す老爺(じゞい)がありまして、時々見舞に参ります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
毎日々々(まいにち/\)面白(おもしろ)く可笑(をかし)く遊(あそ)んで居(を)る内(うち)、或(ある)日(ひ)の事(こと)其(その)老爺(をやぢさん)が作(こしら)へて呉(く)れた菱形(ひしがた)の紙鳶(たこ)を甲板(かんぱん)に飛(と)ばさんとて、頻(しきり)に騷(さは)いで居(を)つたが、丁度(ちやうど)其時(そのとき)船橋(せんけう)の上(うへ)で
「老爺(おじいさん)になられる場合もある」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「おや可笑な子だねえ。この老爺(おぢ)さんは何(ど)うもしはしないよ。リツプ坊(ぼう)は善い子だ。静にお仕よ。」小児の名、その母の顔と声音(こわね)と、これ等は僉(み)なリツプ、フアン
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
と云(い)つて其處(そこ)に立(た)つて考(かんが)へたのは、身綺麗(みぎれい)らしい女中(ぢよちう)であつたが、私(わたし)はよくも見(み)なかつた。で、左(ひだり)の隅(すみ)、屋臺(やたい)を横(よこ)にした處(ところ)で、年配(ねんぱい)の老爺(おとつさん)と、お婆(ばあ)さん。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
「老爺(じんま)はもう死んで五六年になるが、老婆(ばんば)はまだぴんぴんしておりますが、その老婆という奴がみょうな奴で、息子の嫁をまぜだしたりして、村でもとおり者でございます」
鍛冶の母 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
阿Qの話では、彼は挙人太爺(きょじんだんな)の家(うち)のお手伝をしていた。この一節を聴いた者は皆かしこまった。この老爺(だんな)は姓を白(はく)といい城内切っての挙人であるから改めて姓をいう必要がない。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
破れ畳に、煎餅蒲団、壁に向かひて臥したる老爺(ぢぢ)の、背後(うしろ)にしよんぼり、夢心地。坐りし膝も落着かぬ、外面の人立ち、迷惑を、夕陽に寄せて、そつと締め。
移民学園 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
函館の老爺(ぢゝ)上京の節も、孫達の顏を眺めて、稀(たま)に出て來て見ると大した違ひだと申した位です。
何とせしぞ佐助が病氣でも起りしか、樣子によりて藥の種類もあれば、せかずに話して聞かせよと言へば、敷居際に兩手をつきたる老婆は慇懃(いんぎん)に、否(いゑ)老爺(ぢゞ)では御座りませぬ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「いいや、何でごぜエますよ、その、先月(あとげつ)までは奥様——ウンニャお嬢——ごご御病人様とばあやさんがおいでなさったんで、それからまア老爺(わたくし)がお留守をいたしておるでごぜエますよ」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
つくろひ無き誠實(まこと)なれば今とて更に衰るよしはなけれど、一にもおらん樣二にもおらん樣と、我がものゝやうに差出たる振舞さりとは物しらずの奴かな、御産湯の昔しより抱き參らせたる老爺(われ)さへ
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
われはただ老爺(ヂイヤン)の張れる黄色かりし提燈(ちやうちん)を知る。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)