出発しゅっぱつ
時計屋へ直しに遣つてあつた八角形の柱時計が復た部屋の柱の上に掛つて、元のやうに音がし出した。その柱だけにも六年も掛つて居る時計だ。三年前に叔母さんが産後の出血で急に亡くなつたのも、その時計の下だ。 姉のお節は外出した時で、妹のお栄は箒を手に …
作品に特徴的な語句
ひつくりかへ すゞ 微笑ゑみ たゞち おつしや せい しまひ ちやう 戦慄みぶるひ 取附とツつ あんよ つぶ 老爺おぢい 祖父おぢい 奈何どん 姉妹きようだい えい あと 斯様かう つか 慰撫なぐさ とこ きつ 心地こゝろもち ゆは 矢張やつぱり 眼前めのまへ 真実ほんたう 外出よそゆき さす かゝ 父親おやぢ 巡査おまはり こしら 衝突つきあた しを 花瓶くわびん をか 老婆おばあ 頬辺ほつぺた 突伏つツぷ 可恐こは がた あひ 中流まんなか 年長うへ かたづ 何方どつち 余程よつぽど 蹲踞しやが ぐらゐ せん 被入いらし 臭気にほひ 到底とても 翌日あす 香気にほひ 彼様あゝ 掻合かきあは 周囲まはり 強壮ぢやうぶ かは 回復とりかへ 串談じやうだん みん 奈何どう 奈様どん 燈明とうみやう 年少した 嬰児あかんぼ 左様さう 櫛笄くしかうがい 鈴木すゞき 手拭てぬぐひ 手摺てず 手洗てうづ 打伏うつぶし 打合うちあはせ はさ 一寸ちよつと 斯様こん 最早もう 頑是ぐわんぜ 羽翅はがひ 繊柔ひよわ はうき 祝言しうげん
題名が同じ作品
出発 (新字旧仮名)牧野信一 (著)
出発 (新字旧仮名)原民喜 (著)