“擁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よう63.0%
かか14.9%
いだ8.4%
5.2%
かゝ3.9%
だき1.3%
かば0.6%
0.6%
まも0.6%
イダ0.6%
ヨウ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼も亦相当の資産をようし、諸方の会社の株主となって、その配当けで、充分贅沢ぜいたくな暮しを立てている、謂わば一種の遊民ゆうみんであった。
魔術師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
さはいへまた久留米絣をつけ新しい手籠をかかへた菱の実売りの娘の、なつかしい「菱シヤンヲウ」の呼声をきくのもこの時である。
水郷柳河 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
彼にあつて自由に華やかに澄徹した調を送つた歌の鳥もすでに聲を收めて、いつしかその姿をかくした。こゝには孤獨の思ひをいだく島崎氏あるのみである。
新しき声 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
わずか一本の芭蕉でも、根土をき込んだ重量は、それが二三本立のものになると荷車につけないと、重くて肩では運べなかった。
生涯の垣根 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
さはいへまた久留米絣をつけ新らしい手籠てかごかゝえた菱の實賣りの娘の、なつかしい「菱シヤンヨウ」の呼聲をきくのもこの時である。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
ああ醉心地ゑひごゝちだきしめに
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫薄田淳介(著)
往来ゆきゝも途絶えて物淋しい所へ、大の男がいきなりヌッとあらわれましたので、幸兵衞はぎょっとしてげようと思いましたが、女を連れて居りますから、度胸を据えてお柳をかばいながら
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ますます、かえって、抱きめる手に、力がはいるばかり——
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
たとい造仏の完成は後年であろうとも、天武天皇の信仰は、持統、文武もんむ、元明の三朝を通して、語り継ぎ言い継ぎまもられて行ったに相違ないと思う。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
古事記は、如何にもさうした物語が記録以前に、カタりを職とする者によつて、世に広く、時久しく諷誦せられたことを思はせるやうな、美しい歌詞の多くと、其をイダく叙事体の詞章の俤を止めてゐる。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
コノ人(王子勇軍)日夜閣上ニ後宮ノ美嬪ビヒンヨウシ、色慾ニ耽湎タンメンスルコトキワマリナシ。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)