老鶯うぐいす)” の例文
広い縁側を持った、宏壮な主屋を背後にし、実ばかりとなった藤棚を右手にし、青い庭石に腰をかけ、絶えず四辺あたりから聞こえてくる、老鶯うぐいす杜鵑ほととぎすの声に耳を藉し、幸福を感じながら彼は呆然ぼんやりしていた。
鸚鵡蔵代首伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)