“葭戸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よしど93.8%
あしど6.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
格子のなかの上がり口には新らしい葭戸よしどが半分しめてあったが、台所と奥とのあいだの障子は取り払われて、六畳くらいの茶の間はひと目に見通された。
半七捕物帳:35 半七先生 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
酒楼しゅろうのぼりてもよる少しくけかかると見れば欄干らんかんに近き座を離れて我のみ一人葭戸よしどのかげに露持つ風を避けんとす。
矢はずぐさ (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
最後に古い葭戸よしどのかげには梅干を貼つた婆さんが一人、内職の花簪はなかんざしこしらへてゐる。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
伸子は、夫が答える顔を見ていられず、暗い廊下の葭戸よしどの方を眺めた。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
上ずった涙ぐんだ声でお神さんが、葭戸よしどの向こうへこう声を掛けた。
寄席 (新字新仮名) / 正岡容(著)
が、そのほかは竹格子の窓も、すすけた入口の格子戸も、乃至ないしはまだ葭戸あしどにも変らない、格子戸の中の古ぼけた障子の色も、すべてがいつもと変らないばかりか、家内もやはり日頃のように、陰森いんしんとした静かさがもっているように思われました。
妖婆 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)