“団扇”のいろいろな読み方と例文
旧字:團扇
読み方割合
うちわ92.8%
うちは7.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去年岡山の町端まちはずれに避難していた頃、同行のS氏は朝夕炊事の際片手に仏蘭西文典をひらき、片手の団扇うちわで七輪の火をあおぎながら
仮寐の夢 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
竹簾たけすだれ、竹皮細工、色染竹文庫、くしおうぎ団扇うちわ竹籠たけかごなどの数々。中でも簾は上等の品になると絹を見るようで、技は昔と変りがない。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
われ/\が入つて行つた時には、曾老人は既に背中を丸くして大きい団扇うちはを動かしながら、掛け物の掛つてゐる壁の方を向いてゐた。
南京六月祭 (新字旧仮名) / 犬養健(著)
大海浜だいかいはま宿院浜しゆくゐんはま熊野浜くまのはまなどと組々の名の書いた団扇うちはを持つて、後鉢巻うしろはちまきをした地車だんじり曳きの子供等が、幾十人となく裸足はだしで道を通ります。
私の生ひ立ち (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)