“扇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうぎ46.2%
あふぎ23.6%
あお14.2%
あふ6.6%
せん3.8%
おおぎ2.8%
あう0.9%
うちわ0.9%
セン0.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五本骨のおうぎ、三百の侯伯こうはくをガッシとおさえ、三つ葉葵ばあおいの金紋六十余州に輝いた、八代吉宗といえば徳川もさかりの絶頂です。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
肌脱ぎの中腰になって、体を左右にゆすぶりながら、右の手に持ったおうぎあおるようにしてって、しきりに何やらわめいている。
「飛んでもねえ、そんな爺々ぢゞむさいのぢやありませんよ、正直に申上げると、呼出し奴、宜い役ですぜ——斯う半開きのあふぎを口に當てゝ」
笹屋さゝやとはさゝのやうにしげいへ扇屋あふぎやとはあふぎのやうにすゑひろがるいへといふ意味いみからでせう。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
此方は、成るべく、彼を愕かさじと、徐々と、一尺引き五寸引き、次第に引き寄せしが、船前六尺ばかりにて、がばと水をあおりて躍り、綸の張り卒然失せぬ。
大利根の大物釣 (新字新仮名) / 石井研堂(著)
しかして、その風呂敷をもってあおぎおりしは、魔術を行うにあらずして、猟師の鉄砲を所持せるを見、己に向かって発砲せんことを恐れ
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
うすれば上段じやうだんへやかして一ばんあふいでそれ功徳くどくのためにするうちがあるとうけたまはりましても
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
早速さそくに身うけして、三八夫婦母おやも大阪へ引きとり、有りしにかはるくらしと成り、三八夏は蚊帳かやの代りにせし身を腰元こしもと共にとこあふがせ
案頭の書 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「一々お小言ぢや困りますね。兎も角、大した代物しろものだ。おせんと言つて年は二十一、骨細で、よく脂が乘つて、色白で愛嬌があつて——あツ」
けれど、孔明の一せん一扇は不思議な変化を八門の陣に呼んで、攻めても攻めてもそれは連城の壁をめぐるが如く、その内陣へ突き入る隙が見出せなかった。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
青侍あおざむらいは、帯にはさんでいたおおぎをぬいて、すだれの外の夕日を眺めながら、それを器用に、ぱちつかせた。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「ただいま、ご舎弟も見にゆかれましたが、何やら、ご家中の血気者が物具もののぐ取って、おおぎやつへ仕返しに行くとか、いや先からせて来るとか、ただ事ならぬ騒ぎのようにござりまする」
ドシ/″\火をあうぎ立てると管のきからタラ/\液が出て来る。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
外廊そとろうから舞台の直前まで身動き出来ない鮨詰すしづめで、一階から三階までの窓を全部明放あけはなし、煽風機、通風機を総動員にしても満場のうちわの動きは止まらないのに、切符売場の外ではまだワアワアと押問答の声が騒いでいるのであった。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
軍幕未ダベンゼズ、将ムヲ曰ハズ、軍サウ未ダカシガズ、将飢ヱヲ曰ハズ、冬、キウヲ暖ニセズ、夏、センラズ、雨ニガイヲ張ラズ。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)