“炊”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
57.6%
かし34.3%
たい1.4%
1.4%
かしぎ1.0%
すい1.0%
1.0%
1.0%
0.5%
たか0.5%
カシ0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
で、師匠も大きにこれを喜んでくれられ、当日は赤飯をき、さかなを買って私のために祝ってくれられ、私の親たちをも招かれました。
亭主は小さな「ボコ」を抱いて、囲炉裡で飯をかしぐ。おかみさんは汁を造るべく里芋を洗う。そして皮つきのまま鍋の中に投げ込む。
白峰の麓 (新字新仮名) / 大下藤次郎(著)
大抵たいていうちではこめ菱餅ひしもちすのが常例じやうれいであるが勘次かんじにはさういふひまがないのでおつぎはわづか小豆飯あづきめしたい重箱ぢゆうばこもつつたのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
殊に夕方其の井戸端へお米をぎに行く時は、我ながら我身が顧みられた。片手にお米の入つたばけつを持ち、片手にはこまかな網目の亜鉛とたん底の米あげ桶を抱へて行くのであつた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
子を負って、棉をんだり、麦を踏んだり、かしぎをしたりしている母は、そんな時は、いて背中を向けて黙っていた。しかし、自分が打たれるより、悲しい辛い顔であった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とかく合いかねるは人の身のつばめ、今まで見ていた廬生ろせいの夢も一すいの間に覚め果てて「アアまた情ない身の上になッたかナア……」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ここでは納所なっしょの僧が、く起きていたらしく、僧の影はひとりも見えないが、二斗きの大釜をかけたかまどの下には、まききつけてあった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あちこち捜し廻ってな、元村の作衛ムどんべに白げた米がやっと五合ばかし有ったで、お借り申してな、大急ぎてあて握りままに拵えて来たわな。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
「恭やんは、小さいに感心えな。よう上手にお米ししやはるえな。」
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
道々の在々所々の庄屋、大百姓ども召寄せられ、馬のはみをば合せぬかにせよ。先手先手に、もちたるたしなみの米を出したかせよ。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
軍井グンゼイイマダ達セズ、将カツハズ。軍幕未ダベンゼズ、将ムヲ曰ハズ、軍サウ未ダカシガズ、将飢ヱヲ曰ハズ、冬、キウヲ暖ニセズ、夏、センラズ、雨ニガイヲ張ラズ。是ヲ、将ノ礼トイフ。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)