“よしど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
葭戸76.2%
簀戸9.5%
蘆戸9.5%
葦戸4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから壁には何百とも知れぬ講談の速記本がつまつてゐる。最後に古い葭戸よしどのかげには梅干を貼つた婆さんが一人、内職の花簪はなかんざしこしらへてゐる。
僻見 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
この部屋と簀戸よしど越しの次の室にこの時蚊帳かやを吊る吊り手の金環の触れ合う音や畳摺れの音が聞えた。簀戸が静かに開けられて、女中が手をついて「お床を敷きましてございます」と言った。
地上:地に潜むもの (新字新仮名) / 島田清次郎(著)
愛吉は這身はいみになり、暗い蘆戸よしど覗入のぞきいれるようにして
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
まだ入れかえない葦戸よしどに立って、夫人がほの白く、寂しそうに薄暮合を、ただ藤紫で染めていた。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)