“のげ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
野毛45.5%
36.4%
微毛9.1%
稜毛9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
野毛のげ町、戸部とべ町なぞの埋め立てもでき、開港当時百一戸ばかりの横浜にどれほどの移住者が増したと言って見ることもできない。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
斯様こんな時によく子供の大怪我おおけががある。家の内は麦ののげだらけ、墓地は草だらけで、お寺や教会では坊さん教師が大欠伸おおあくびして居る。後生なんか願うて居る暇が無いのだ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
どこまでもどこまでも黄褐色の大豆畑が続き、その茎やさやについている微毛のげが陰影につれてきらきらと畑一面に蜘蛛くもの巣が張っているように光っていた。
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
彼はもういっそ消えてしまいたいように俯伏して、稜毛のげの逆立った古畳に顔を埋めてしまった。
半七捕物帳:08 帯取りの池 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)