“穂芒”の読み方と例文
旧字:穗芒
読み方割合
ほすすき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにただ一面に穂芒ほすすきが茂り連なって見渡す限り銀色の漣波さざなみをたたえていた。実にのびのびと大きな景色である。
柿の種 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
五人の穂芒ほすすきを前に受けた——と、密かに、辻堂の縁を廻ってきた舞鶴の新造は、一段高い足場から、卑怯な欺斬だましぎり——前の敵に気を奪われている伝吉の脳天を狙って
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その都度つど御米は真丸なふちの焼けた銀の月と、絹地からほとんど区別できないような穂芒ほすすきの色をながめて、こんなものを珍重する人の気が知れないと云うような見えをした。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)