“車夫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くるまや48.0%
しやふ21.4%
しゃふ10.2%
わかいしゆ6.1%
わかいしゅ5.1%
くるまひき3.1%
もの3.1%
わかいし1.0%
くるやま1.0%
つかい1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
駕籠舁夫かごかきが二人、車夫くるまやが二人、ドヤ/\として井戸端で水を飮んだりするので、周圍が俄に混雜をして、お駒はただ茫然としてゐた。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
だれおれ真似まねをするのは。とつて腹を立て、其男そのをとこ引摺ひきずり出してなぐつたところが、昨日きのふ自分のれて歩いた車夫しやふでございました。
年始まはり (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
かさを かぶった おじいさんの 車夫しゃふです。そして くるまの うえには、それは きれいな およめさんが のって いました。
こがらしの ふく ばん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「ちよツ、馬鹿親仁ばかおやぢ。」と年紀としわかい、娑婆氣しやばツけらしい夥間なかま車夫わかいしゆが、後歩行うしろあるきをしながら、わたしはうへずつとつて
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小家こいえがちょっと両側に続いて、うんどん、お煮染にしめ御酒おんさけなどの店もあった。が、何処どこへも休まないで、車夫わかいしゅは坂の下でくるまをおろした。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それでこの日は親父はみぞを掘っていると、午後三時ごろ、親父のはね上げた土が、おりしも通りかかった車夫くるまひきのすねにぶつかった。
窮死 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
その日も暮れ近く旦那つりより惠比須ゑびすがほして歸らるれば、御新造も續いて、安産の喜びに送りの車夫ものにまで愛想よく、今宵を仕舞へば又見舞ひまする、明日は早くに妹共の誰れなりとも
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今の腕車くるまに、私が乗っていたのを知って、車夫わかいしからで駆下りた時、足の爪をかれたとか何とか、因縁を着けて、端銭はした強請ゆするんであろうと思った。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わっしあね、先生、書生や車夫くるやまなんぞが居るてますから、掴出つかみだす位なことはするだろうと思ってね、そうしたら一番撲倒はりたおしておいて、そいつをしおに消えようと思ったんだが
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、そう気が付いて、手紙の裏には「牛込区喜久井町、雪岡」と書いて車夫つかいに、彼方あちらに行ってから、若しも何処から来たと聞かれても、牛込から来た、と言わしてくれと女中に頼んだ。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)