“上書”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわがき58.8%
うはがき17.6%
うわが11.8%
じょうしょ5.9%
あげがき2.9%
じやうしよ2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と思い、重三郎に頼んで上書うわがきまで致して有る包金つゝみきんを胴巻からこき出して、そッと寝衣ねまきにくるみ、帯を締直して屏風の中から出ながら
三左 上書うはがきは女文字でさままゐる。むゝ。(うなづく。)これ、角助。わしがこれまでたび/\申聞かせて置いたのを忘れたか。
箕輪の心中 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
かれはそれを封筒ふうとうに入れて封をした。が、上書うわがきを書こうとして、何かにはっと気がついたように、ペンをにぎったまま、その封筒を見つめた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
大王殿下の同情 私の仕事はチベット語の上書じょうしょはもはやしたためてあるですが、その上書をネパール語に翻訳ほんやくして貰わなければならぬ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
父達の上書あげがきを見てから、駒三郎にとって、八丈島の南にあるという無人島が、忘れられぬものになっているせいか、清兵衛の話を聞いていると、島のようすが彷彿と眼蓋の裏に浮んでくる。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
これに反して経史子集のまさに刻すべくして未だ刻せられざるものは、その幾何いくばくなるを知らない。世に伝ふる所の松崎慊堂かうだう天保十三年の上書じやうしよがある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)