“舎(お)” の例文
旧字:舍
また曰く、「人の為す能(あた)わざる所を為し、人の言う能わざる所を言うは、余を舎(お)きてその人無きなり。これを舎(お)きて余が事無きなり」
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
このさいにおける論の当否は姑(しばら)く舎(お)く、平生茅堂が画におけるを観るに観察の粗なる嗜好(しこう)の単純なる到底(とうてい)一般素人の域を脱する能はざるが如し。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
舎(お)かざるがごとし。さらに一息の間断もなし。今年の春は去年の春にあらず、樹頭の花はまた、根の花にあらず
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
子、川の上(ほとり)に在りて曰く、逝く者は斯くの如きかな。昼夜を舎(お)かずと。——子罕篇——
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
舍予復有誰 予(われ)を舎(お)いて復た誰か有る。
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
一、死して後已(や)むの四字は、言簡にして義広し。堅忍果決にして、確乎(かっこ)として抜くべからざるものは、これを舎(お)きて術なきなり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
その可否は姑(しばら)く舎(お)き、碧梧桐が一種自家の調をなすはさすがに碧梧桐たる所以(ゆえん)にして余はこの種の句を好まざるも好まざる故を以てこれを排斥せんとは思はず。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)