“旅舎”のいろいろな読み方と例文
旧字:旅舍
読み方割合
やどや34.4%
やど21.9%
りょしゃ15.6%
ホテル9.4%
はたご9.4%
たびのいえ3.1%
はたごや3.1%
りよしや3.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しまひには、あの蓮華寺のお志保のことまでも思ひやつた。活々とした情の為に燃え乍ら、丑松は蓮太郎の旅舎やどやを指して急いだのである。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
どこかで馬のいななきが聞えたと思うと、そこの障子に外から燈火ともしびし、旅舎やどの女を先に立てて、一人の客が案内されて来た。
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「きょうはちと、御主君の御気色がよろしくありません。旅舎りょしゃ退さがって、しばらくお待ち給わりますまいか」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
西暦一八一六年には此処に一つの旅舎ホテルが建てられたのだそうである。しかし何といってもアルプス山系のうちの一つの山の頂である。
リギ山上の一夜 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
そこは城下第一の御用旅舎はたご、本陣鍵屋の前であった。見ると、店さきに七ツ八ツの菰梱こもごりが積んである所へ、福知山松平家の御用札が打ってある。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、加茂の流れに近い旅舎たびのいえで、彼女にそれを吹けと云った。八雲は、興に乗って吹いた、その折、侍女こしもとの萩乃もそばに居てそれを聞いていた筈なのである。
篝火の女 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お蘭は、月を越すと、相思の仲の、渋川宿の旅舎はたごや、布施屋の長男、進一のもとへ輿入ることになっていた。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
かれがそこを立つて奉天ほうてんの方へ来る時にも、H夫妻はまだその旅舎りよしやの一室に滞留してゐた。
(新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)