“旅人宿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はたごや43.8%
りょじんやど37.5%
はたご6.3%
やどや6.3%
ポクダ6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かゝる時、かゝる場所に、一人の知人なく、一人の話相手なく、旅人宿はたごやの窓に倚つて降りしきる秋の雨を眺めることは決して楽しいものでない。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
いや、この家も以前には浮かれ女を数多召抱えて、ゆうべに源氏のきみを迎え、あしたに平氏の殿を送られたものじゃが、今ではただの旅人宿りょじんやど
備前天一坊 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
麹町こうじまち三番町通のやす旅人宿はたご、三方壁でしきられた暑い室に初めて相対した時、ずかれの身に迫ったのは、基督キリスト教に養われた、いやに取澄ました、年に似合わぬ老成な、厭な不愉快な態度であった。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
それでは空知太にお出になつたら三浦屋といふ旅人宿やどやへ上つて御覧なさい、其処の主人あるじがさういふことにあかるう御座いますから聞て御覧なつたらうがす
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
グラナダあたりの旅人宿ポクダの土間で、土器の水甕みずがめの並んだ間に、派出はでな縫いのある財布アルフォリヨを投げ出したお百姓たちが、何かがやがや議論しながら