“旅館”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りよくわん30.2%
ホテル25.6%
りょかん9.3%
やどや7.0%
やど7.0%
はたごや4.7%
オテル4.7%
りよかん4.7%
はたご4.7%
うち2.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もとの蔦屋つたや旅館りよくわん)のおよねさんをたづねようとふ……る/\つもゆきなかに、淡雪あはゆきえるやうな、あだなのぞみがあつたのです。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
私は昨夜自動車に出会った場所は、停車場ステーションから海浜旅館ホテルへ出る道路みちとは違っている。しかも汽車が到着ついた時から一時間も経過っていた。
緑衣の女 (新字新仮名) / 松本泰(著)
旅館りょかん御料理おんりょうりカフェー・ノートルダーム。中はどんなにきれいだろう。よく赤い顔をした人がよろよろ中から出て来るのをわたしは見た。
其話では、——菊池君は贅沢にも桟橋前の「丸山」と云ふ旅館やどやに泊つて居て、毎日草鞋わらぢを穿いて外交に廻つて居る。そして、何処へ行つても
菊池君 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
眉を落して、形をかえて、貴方の奥さまになって隠れていましても、人出入の激しい旅館やどでは、ちっとも心が落着きませんから、こうして道に迷っております。
山吹 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その旅館はたごやは高田を始め、新旧俳優の多くが巣のやうにしてゐるが、松井須磨子なども、文芸協会の往時むかしから、いつも其家そこに泊つてゐる。
あと二軒を見残して旅館オテルへ帰つたのは午前二時であつた。僕は飲み慣れない強い酒を色色いろいろ飲んだのでかへつて頭が冴えて容易に寝附かれなかつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
火山毛かざんもうはその産物さんぶつとしてもつと有名ゆうめいである。山上さんじよう有名ゆうめい火山觀測所かざんかんそくじよがある。また觀光客かんこうきやくのためにひらいた旅館りよかんもあり、ハワイとう船着場ふなつきばヒロからこゝまで四里よりあひだ自動車じどうしやにて面白おもしろ旅行りよこう出來できる。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
それは今から半月程前に私が何気無く旅館はたごを出てご料林の方へ行ったことがあったが其途上みちすがらのことである。
温室の恋 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
昼食ひる前に舟の用意をして、すぐ前の渚にそれを繋いだ。そして昼食を済した時温泉場から婢が来た。それは青年の滞在している旅館うちの女中で、二つの褞袍どてらの大きい包を届けたのであった。
湖水と彼等 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)