“昼食”のいろいろな読み方と例文
旧字:晝食
読み方割合
ちゅうじき44.6%
ひる10.7%
ちうじき8.9%
おひる7.1%
ひるめし5.4%
ひるしょく5.4%
ランチ5.4%
ひるげ3.6%
ヒル1.8%
ちうしよく1.8%
ちゅうしょく1.8%
ひるしよく1.8%
ミッタークエッセン1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
晴々した声がひびきわたると、麦畑の処々からぽつぽつちあがった作男等は、皆んな木蔭に集まって来て、やがて昼食ちゅうじきをはじめた。
麦畑 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
昼食ひるには、四人で連立って旅舎を出た。森彦は弟達をある洋食屋の静かな二階へ案内した。そこで故郷の方に留守居する自分の家族のうわさをした。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
日をるまゝに何事も言はずなりし、不図ふと其のシヽデンのさい昼食ちうじきのち、庭をながむることありしに、雲の如き紫雲英に交りて小さき薄紫の花二ツ咲出でたり。
草あやめ (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
小学校を出て、近所の仕立屋に通ってお針の稽古けいこをしていましたが、ある日——それは秋の半ば頃だったでしょう——私が、いつものように昼食おひるに帰ると、継母おっかさんが言うのです。
たとえば今申したライスカレーは昼食ひるめしの物で晩食ばんしょくに出すものでありません。何となれば刺撃物や興奮性の物を晩食に用ゆると夜中安眠の害になります。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
昼食ひるしょくはどこで食べられるか、夜泊るのはどこであるか、などという事を調べたのである。その外いつも気にしない、色々な細かい事を調べさせた。
みれん (新字新仮名) / アルツール・シュニッツレル(著)
クランチャー君は、ずっと今までの証言を聴きながら、この時分までには自分の指から全く一昼食ランチ分くらいの鉄銹を食べてしまっていた。
昼食ひるげしながらさまざまの事を問うに、去年こぞの冬は近き山にて熊をりたりと聞き、寒月子と顔見合わせて驚き、木曾路の贄川、ここの贄川、いずれ劣らぬ山里かな
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
戦死者の家に 昼食ヒル喰ひ、つゝましく語る媼に向きて さびしき
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
其のおんかんぜしにや以後又蛇をざりき、蛇は「山かがし」となすなほすすむこと凡そ一里にして三長沢と利根本流とのひに出づ、時猶十時なりしももちあぶりて昼食ちうしよくし、議論大に衆中に
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
ホールとホール夫人ふじんがおそい昼食ちゅうしょくをとっていると、その部屋へやからいらいらと歩きまわるきゃく足音あしおとがひびき、そのうちにはげしいいかこえとともに
昼食ひるしよくは茶の間へ食べに出るやうに勧められても出ずにゐたので、女中のルケリアがスウプと粥とを部屋に運んで食べさせたのである。
それから、料理の匂いが、そっくりそのまま思い出された——毎日たべさせられた塩づけキャベツザウエルクラウト、日曜日の水っぽいチョコレート、週に二度昼食ミッタークエッセンに出される筋の多い肉の匂い。