“去年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こぞ45.4%
きょねん31.6%
きよねん20.7%
コゾ1.1%
いぬるとし0.6%
コソ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
文覚もんがくとかいって、去年こぞの秋、熊野権現に、百日荒行あらぎょうの誓願を立てて、毎日、那智なちの滝つぼで、滝に打たれていたとか、申すことですが
それから、去年きょねんの歌をうたって火にきかせてやりました。火はゆらゆらとゆらめいて、こころからよろこんでいるようにみえました。
去年の木 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「うむ、なあにれもそれから去年きよねんあき火箸ひばしばしてやつたな」卯平うへいういつてかれにしてはいちじるしく元氣げんき恢復くわいふくしてた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
兵とゐし去年コゾの思ひのかそけさは、しづかにタギつ朝川の如
鵠が音:01 鵠が音 (新字旧仮名) / 折口春洋(著)
座頭ざとうまをすやう、吾等われら去年いぬるとしおとにきゝし信濃しなのなる木曾きそ掛橋かけはしとほまをすに、橋杭はしぐひまをさず、たによりたに掛渡かけわたしのてつくさりにてつな申候まをしさふらふ
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
去年コソ今年コトシとを対立させて居たのである。其違つた条件で進む二つの年が、常に交替するものとしてゐたと言うても、よさゝうである。
若水の話 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)