“炙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あぶ81.6%
5.8%
3.9%
しゃ2.9%
1.0%
あぶり1.0%
1.0%
きう1.0%
やきもの1.0%
やく1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
火が、ぴしぴし、音を立てて、盛に燃え出すと、樺の立木の葉が、鮮やかに、油紙の屋根に印して、劃然とした印画があぶり出される。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
雛鶏ひなどり家鴨あひると羊肉の団子だんごとをしたぐし三本がしきりにかやされていて、のどかに燃ゆる火鉢ひばちからは、あぶり肉のうまそうなかお
糸くず (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
藁一本をべた煙りもこの町内の人々の眼に鋭く沁みて、かれらの尖った神経は若い蘆の葉のようにふるえ勝ちであった。
半七捕物帳:06 半鐘の怪 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
横に切って薄片と成さば団扇の形のごとし、故に江戸にてダンセンと呼びしゃほう食味極めて甘美なり。
導者は我等一行を引きて此火殼くわかくましめたるに、足跡ぶるが如く、我等の靴の黒き地に赤きあとを印するさま、橋上の霜を踏むに似たり。處々に斷文ありて、底なる火を透し見るべし。
料理は小鳥のあぶりものに萵苣ちさのサラダが出ていた。それを食ってしまって、ヴェランダへ出て珈琲コオフィイを飲んだ。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
落花生がれて居る。「落花生は大好きですから、私が炙りましょう」
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
つ。おまいに、おれを打つ力があるものか。もし、おれを打つてみろ、お父さんにつかまつて、手におきうをすゑられるからな。」
鳩の鳴く時計 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
チムール諸国使節を大饗するに馬のやきものの脚を去り、腰といさらいを最上饌とし切って十の金銀器に盛るとありて、その食いようを詳述す。
なまにてしよくするは○魚軒さしみなますすし也。○る○やくその料理れうりによりて猶あるべし。しほづけにしたるを塩引しほびきまた干鮏からさけといひしも古き事、まへに引たるしよに見えたるがごとし。