“鱠”の読み方と例文
読み方割合
なます100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「いにしえから、松江のすずきなますにして賞味するときには、かならず紫芽しげはじかみをツマに添えるという。薑はあるか」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、その御馳走の珍しい事は、汁、なますつけ、果物、——名さえ確かに知っているのは、ほとんど一つもなかったくらいです。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
桃、栗、柿、大得意で、烏やとびは、むしゃむしゃと裂いてなますだし、蝸牛虫まいまいつぶろやなめくじは刺身に扱う。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
それは、お肴として、場合として、如何かと思ったのだが、これを取り出して大根と共に細かく刻み、なますのように調理して、お銚子に添え、近侍の公卿まで運びきたった。
にらみ鯛 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
運命の命ずるままに引きずられて、しかも益々苦痛な、益々暗澹たる生活をさせられる我身を、我と我手でなます切りにして大洋のあおい浪の中に投げて仕舞いたかった。
栄蔵の死 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
そうなっては一族全体の恥辱であるというので、差し入れの食物のうちにかの鯸鮧魚の生きなますを入れて送った。
すなわちなますには大根を卸しにし、煮物には大根を輪切にしたものを鰹節かつおぶしで煮てこれにてた。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
頭骨かしらのほね澄徹すきとほるところを氷頭ひづとてなます也。
例之たとへば午、吸物摘入、小蕪菁こかぶ、椎茸、平昆布、大口魚たらなます、千六本貝の柱、猪口はり/\、焼物生鮭粕漬、夕、吸物牡蠣海苔、口取蒲鉾卵橘飩きんとん青海苔をまぶしたる牛蒡鯛の小串
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
なますこいの甘酢、この酢の加減伝授なりと。
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)