“親炙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しんしゃ86.4%
しんしや13.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小説のことでは伸子も間接に影響をうけている須田猶吉に親炙しんしゃして、婦人の作家に珍しく装ったところのない作風を認められていた。
二つの庭 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
いや、どういたしまして、あなた方の超凡なお動静に、朝夕親炙しんしゃいたしておれば、宗舟平凡画師も、大家の企て及ばぬ自然の粉本ふんぽん
大菩薩峠:32 弁信の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
予自身も、本多子爵に親炙しんしやして、明治初期の逸事瑣談いつじさだんを聞かせて貰ふやうになつてから、初めてこのドクトルの名を耳にする機会を得た。
開化の殺人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
後ではまた慚愧ざんきするのだとも思はないでもないのだが、これが私の人に親炙しんしやしたい気持の満たし方であり又、かくすることによつて私は人になつき、人を多少とも解するのである。
亡弟 (新字旧仮名) / 中原中也(著)