“傳”のいろいろな読み方と例文
新字:
読み方割合
つた76.1%
でん8.0%
つたは6.8%
2.3%
つて2.3%
づた1.1%
つたへ1.1%
1.1%
1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それとともに、人麿ひとまろうただとつたへられてゐないもので、ひとのためにかはつてつくつた、このひとうた非常ひじようにたくさんあるようにおもひます。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
立木觀音で艇を出でゝ、立木をきざんだ本尊の古拙ではあるが面白い像を見、勝道上人の所持であつたといふでん刀子たうすだの錫杖しやくぢやうだのを見た。
華厳滝 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
戸外おもての物音は車の響、人の聲から木の葉のそよぎまでが自由につたはつて來るし、家人は何時でも勝手に、何の會釋もなく襖を引開ける。
新帰朝者日記 (旧字旧仮名) / 永井荷風(著)
にとりつあさからぬおこゝろかたじけなしとて三らうよろこびしとたへたまほかならぬひと取次とりつぎことさらうれしければ此文このふみたまはりて歸宅きたくすべしとて懷中ふところおしいれつゝまたこそと
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
すなはちその檝執れる者に問ひたまはく、「この山に怒れる大猪ありとつてに聞けり。吾その猪を取らむと思ふを、もしその猪を獲むや」
彼方あつちきませう」とつて、ちやとほして、廊下らうかづたひにちひさな書齋しよさいはひつた。其所そこには棕梠しゆろふでいたやうな、おほきなこはが五ばかりとこかゝつてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
手向たむけ候者一人も是なししか拙僧せつそう宗旨しうしの儀は親鸞上人しんらんしやうにんよりの申つたへにて無縁むえんに相成候つかへはめい日には自坊じばうより香花かうげ手向たむけ佛前ぶつぜんに於て回向ゑかう仕つり候なりと元より墓標はかじるしなき
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
風采ふうさい、千破矢家のたるに足る竜川守膳が、顔の色を変えて血眼になって、その捜索を、府下における区々の警察に頼み聞えると、両国回向院えこういんのかの鼠小憎の墓前はかのまえに、居眠いねむりをしていた小憎があった。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おと?。』とわたくしおもはず立止たちどまつてみゝすますと、かぜ一種いつしゆひゞきまつた無人島むじんたうおもひきや、何處いづくともなく、トン、トン、カン、カン、とあだかたにそこそこで、てつてつとが戞合かちあつてるやうなひゞき