“小作”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こづく57.1%
こづくり19.0%
こさく14.3%
しょうさく4.8%
せうさく4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敬太郎けいたろうはこう観察して、そっと餡転餅屋あんころもちやに似た差掛の奥をのぞいて見ると、小作こづくりな婆さんがたった一人裁縫しごとをしていた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
と云うから、好加減いいかげんに御辞儀をして、あとからいて行った。小作こづくりな婆さんで、後姿の華奢きゃしゃな割合には、ぴんぴんねるように活溌かっぱつな歩き方をする。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
だれも人のついていない馬が、ひとりであるいてきて、小作こさくのお米を三俵さんびょうもはこび込んできたというので、長者屋敷ちょうじゃやしきの人たちはびっくりしました。
たにしの出世 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
私は、当日、小作しょうさく挿画さしえのために、場所の実写をあつらえるのに同行して、麻布我善坊あざぶがぜんぼうから、狸穴まみあな辺——化けるのかと、すぐまたおなかまから苦情が出そうである。が、はばかりながらそうではない。
木の子説法 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
不束ふつゝかおそるが、小作せうさく蒟蒻本こんにやくぼん蝋燭らふそくもてあそ宿場女郎しゆくばぢよらうは、それからおもいたものである。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)