つくり)” の例文
御ゆるし候へ、じだらくに居れば涼しく侍ると申しければ、翁曰、これこそ発句なれとて、今の句につくりて入集せさせ給ひけり。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
一間もあろうかと思う張子はりこの筆や、畳一畳敷ほどの西瓜のつくりものなどを附け、竹ではたわまって保てなくなると、屋のむねに飾ったなどの、法外に大きなのがあった。
江戸か東京か (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
まあうそでもいさよしんばつくりごとにしろ、かういふ不幸ふしあはせだとか大底たいていひとはいはねばならぬ、しかも一や二あふのではなし其位そのくらゐこと發表はつぴやうしても子細しさいはなからう
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鹽谷判官えんやはんぐわんが「大阪侯」高師直かうのもろなほが「仙台侯」由良之助が「彌五郎」とつくり替へられ、仙台侯が大阪侯に託して「頼信よりのぶ」と云ふ一流の画家にみかどへ献上する扇の絵をかせると
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
三家者藁履わらぢつくり、秤作、弦差つるさし也。抑坂者トハ亦云皮※。入京覆面也。是諺云燕丹也。燕丹燕国王楚国王追出、来此播磨国云、我此国王。此国人笑突出。
特色のある詩をおつくりになりました。
つくりも随分変わっているなあ」
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)