“獣物”のいろいろな読み方と例文
旧字:獸物
読み方割合
けだもの57.4%
けもの42.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あんな獣物けだものが何を食うんだか知りませんけれど、煙突から煙りがひどく出るときには、いつでも家じゅうに変な匂いがするんですよ
その腕を広げて、あろうことか、私にみだらしいいどみを見せてまいったのです。そして、その獣物けだもののような狂乱が、とうとう私に……
紅毛傾城 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
わたしたちは、さかな獣物けものなかんでいるが、もっと人間にんげんのほうにちかいのだから、人間にんげんなかはいってらされないことはないだろう。
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
腕の何処どこかに触れたらしく、あっと低く、うめく声がしたと思うと、黒影は咄嗟とっさに二つに分れて、暗殺者が、傷ついた獣物けものの素早さで、闇に消え行く姿が見えた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)