“似絵”のいろいろな読み方と例文
旧字:似繪
読み方割合
にえ33.3%
にせえ33.3%
にせゑ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「よいつらがまえだ。その面、似絵にえ(似顔)に描いてつかわそう。しばし、うごくまいぞ」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
似絵にせえ師のことばでよく、“藤原顔”というあの瓜実顔うりざねがおではあるが、鳳眼ほうがんするどく、濃いおん眉、意志のつよげなお唇もと、また、ひげ痕も青々と、皇系にはまれな男性的な御風貌であった。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それから大殿様の御云ひつけで描いた、女房たちの似絵にせゑなども、その絵に写されたゞけの人間は、三年とたない中に、皆魂の抜けたやうな病気になって、死んだと申すではございませんか。
地獄変 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)