“大山”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおやま38.9%
だいせん33.3%
たいざん16.7%
たいせん5.6%
おほやま3.7%
たいさん1.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
箱根の峠を越した後再び丹沢山たんざわやま大山おおやまの影響で吹き上がる風はねずみ色の厚みのある雲をかもしてそれが旗のように斜めになびいていた。
春六題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そして後醍醐には隠岐脱出いらい、いよいよ意気おさかんで、大山だいせんの祈祷の壇に、みずから護摩ごまいて七日の“金輪こんりんほう”を修せられ
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
忍剣にんけんは、渾力こんりきをしぼって、それを引きぬこうとこころみたが、ぬけるどころか、大山たいざんにのしかかられたごとく一寸のゆるぎもしない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
馬岱軍は、大山たいせんの谷を挟んで陣を取り、その日のうちに、ここを通行する蛮人輸送隊の車百輛以上、水牛四百頭を鹵獲ろかくした。次の日にも獲物があった。
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
十一月の廿七日かに大山おほやまの(相州)うしろの丹波山たんばやまの森へはいつた時などは雪中せつちうで野宿同樣な目をした事もある。
兵馬倥偬の人 (旧字旧仮名) / 塚原渋柿園塚原蓼洲(著)
知れる目よりはこの大山たいさん巌々がんがんとして物に動ぜぬ大器量の将軍をば、まさかの時の鉄壁とたのみて、その二十二貫小山のごとき体格と常に怡然いぜんたる神色とは洶々きょうきょうたる三軍の心をも安からしむべし。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)