“颶風”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぐふう66.2%
はやて21.1%
つむじかぜ4.2%
ハリケーン2.8%
つむじ2.8%
あらし1.4%
タイフン1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
熱狂したネーは、死に甘んずるの偉大さをもって、その颶風ぐふうのうちにあらゆる打撃に身をさらした。そこで彼の五度目の乗馬は倒れた。
悪い奴が来ていると思いながら、わざと素知らぬ顔をしていると、午すぎになって彼は「颶風はやてが来る、潮が来る」と叫んであるいた。
半七捕物帳:32 海坊主 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その風が、颶風つむじかぜのようにさっ四辺あたりの枯葉を捲き上げました。紛乱ふんらんとして舞い上る枯葉の中に立った竜之助は、今その墓から出て来たもののようであります。
大菩薩峠:15 慢心和尚の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まさに、カリブ海の颶風ハリケーンの比ではないのだ。それは、ひょうという疾風の形容より、むしろもの凄い地鳴りといったほうがいいだろう。
人外魔境:03 天母峰 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
それ迄はいい、それ迄は難は無えんだが、それから三日許り経つと、イフヒムの野郎が颶風つむじの様に駆け込で来やがった。
かんかん虫 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
わたしは颶風あらしにほぐれるすそを片手におさへて
晶子詩篇全集 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
る/\うちに、大陸たいりくかげ名殘なごりなく、眼界がんかいそとせてしまうと、其内そのうちかぜはだん/\はげしくなつてて、はては印度洋インドやうで、著名なだい颶風タイフンかはつてしまつた。