“影”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かげ97.0%
うつ1.0%
すがた0.7%
0.3%
えい0.3%
オムブラ0.3%
シルエット0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その黒いかげは変な子のマントの上にもかかっているのでした。二人はそこで胸をどきどきさせて、まるで風のようにかけ上りました。
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
みづうつつきうばはんとする山猿やまざるよ、無芸むげい無能むのうしよくもたれ総身そうみ智恵ちゑまはりかぬるをとこよ、よつうをもとくさうつへびをどろ狼狽うろたへものよ、白粉おしろいせて成仏じやうぶつせんことねが艶治郎ゑんぢらう
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
米友が身体を固くして、固唾かたずを呑んで、その上に業をにやして待っているのは、今、市五郎がお嬢様と呼び、お女中さんと呼んだその人のすがたをよく見たいからであります。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
沖に白雲をつした二条の縞の外は、池のように冴えて小波さざなみも立たない。
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)
かなりのえいきやうをあたへるのだ
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
この物この後これによりてその姿を現すがゆゑにオムブラと呼ばれ、またこれによりて凡ての官能をとゝのへ、見ることをさへ得るにいたる 一〇〇—一〇二
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
停車場前から古い汚れたタクシーに乗って、オーステルリッツ橋を渡った時、遥の河下にノートル・ダムの黒いシルエットが、どんより曇った朝の空に、寒そうに立っていたのが今も目に浮んで来る。
二人のセルヴィヤ人 (新字新仮名) / 辰野隆(著)