“てき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:テキ
語句割合
47.1%
12.6%
10.5%
9.9%
8.9%
手利4.7%
仇敵1.0%
覿1.0%
腕利0.5%
0.5%
0.5%
手切0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こうした場合ばあい、もしすこしでもひるむことがあればてきはあなどって逆襲ぎゃくしゅうするのがきまりだから、ますます攻勢こうせいなければならない。
しらかばの木 (新字新仮名) / 小川未明(著)
樹木じゆもくには、それ/″\日陰地ひかげちにもよくそだや、また日陰ひかげ日陽ひなた中間ちゆうかんのところをこのなど種類しゆるいによつて、土地とちてき不適ふてきがあります。
森林と樹木と動物 (旧字旧仮名) / 本多静六(著)
然うしたら社會の人として、あるひ安楽あんらく生活せいくわつるかも知れない。しかし精神てきには、まつたんで了ツたのもおなじことなんだ!
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
友人はこれを聞き、カッとしてわが胸中にきいずる同情の海に比ぶれば二千、三千の金はその一てきにだもあたいせずと絶叫ぜっきょうしたと聞いた。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
と、わっぱの頬でもるような平手の一てきを食らわせた。なんでたまろう、二つの体は仲よく躍ッてたまりの中へ飛んでいった。刹那。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鉄扇で相手をするという! 小癪こしゃくの態度と思ったが、すでに現われた三人の敵で、敵の技倆ぎりょうは知れている。いずれも素晴しい手利てききである。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
生命いのちを狙う仇敵てきとも知らず、この日頃からこの妾をまアどんなに可愛がるだろう」
赤格子九郎右衛門の娘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
因果覿てき面で、行違の餘地のない途中で馬車が出合ひ、全く進退に窮した。
大師の入唐 (旧字旧仮名) / 桑原隲蔵(著)
ところが、世間は、そう視ておらん。——例の、湧井と青砥の二人が、脱藩した事から、貴公にも、疑いがかかっておる。一角とぐるになって、米沢藩の腕利てききを
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「一角も、剣を把ると、名だたる腕利てきき。ぬかりはあるまいが、油断はせまいぞ」
無宿人国記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
但し山陽は後に既成の迹より見て筆をくだしたかも知れない。霞亭が遊学したのと、適斎が霞亭のてきを廃し、代ふるに惟長立敬を以てしたのとは、必ずしも同時ではないかも知れない。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「おんしゃら、一ちょう浪花節掛けエ! 虎造の森の石松やぜ。虎造はよう読みよる。んしょ、てきは声が良えさかいな」
俗臭 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
形見かたみおもへば不憫ふびんかぎりのなきに、其方そちこヽろ一つにてれも安堵あんどひめきずもつかず、此處こヽをよく了簡れうけんなし斷念さつぱり退のいれかし、さりながら此後こののちありつきにと包物つヽみものたまはりて、はねど手切てきれの
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
中国には前記のほかに「包公案ほうこうあん」「てき公案」「公案」「ほう公案」「竜図りゅうと公案」などの「公案もの」といわれる多くの裁判物語があるが、この公案ものの方は本になった地代が新しいために
探偵小説の「謎」 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
また晋の趙簡子両白騾ありて甚だ愛せしに、ある人重患で白騾の肝を食わずば死ぬと医が言うと聞き、その騾の肝を取ってやった。のち趙がてきを攻めた時、かの者の一党皆先登して勝軍かちいくさした。
此の皿山は人皇にんのう九十六代後醍醐天皇ごだいごてんのう、北條九代の執権しっけん相摸守高時さがみのかみたかときの為めに、元弘げんこう二年三月隠岐国おきのくにてきせられ給いし時
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「いやいや。とがめるのではない。そちが蹴ったいまの手は、毬法きゅうほうてきの秘術のうちでも、もっとも難かしい鴛鴦拐えんおうかいの一ト手と見たが」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)